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ご挨拶-原口 哲之理
ご挨拶

自動車電動化のためのテスティング技術を支える
学際的な議論と提言の場

xEVテスティング・イニシアティブ2024
委員長
原口 哲之理
TETSUNORI HARAGUCHI
日本大学 生産工学部 上席研究員

名古屋大学 未来社会創造機構 客員教授

博士(工学)

自動車の黎明期から電気自動車は存在していました。100年以上が経過した今、地球温暖化対策の必要性から再び電動化車両が注目されています。

地球温暖化は一次エネルギーの源に起因しており、自動車の使う最終エネルギーの形態が燃料か電力かには関わらないのですが、化石燃料依存からの脱却には、いずれにしても自動車のエネルギー効率の大幅な向上が必要です。その手段の一つが電動化です。

電動化車両には、内燃機関のエネルギー変換効率を最大化するための電動モーター利用車(HEV, PHEVなど)、電池に蓄えた電力のみを使う純粋な電動車(BEV)、燃料電池で発生した電力を使う燃料電池車(FCEV)など、様々な形態があります。これらの電動化車両を総称してxEVと呼びます。共通しているのは、大量の電力を蓄える電池とその電力を使う駆動用電動モーターの存在です。

現在、国際的な経済競争として電動化の動きが急速に進んでいます。極端なBEV推進や現実解としてのHEV回帰など、科学技術の枠を超えた政策的な戦略トレンドも存在します。

xEVの存在意義は以下の通りです
  • 真に、地球温暖化抑制などの社会的ニーズに応える
  • 従来車に劣らない安全で有効なモビリティを、継続的に提供する
  • xEVならではの、持続可能な社会を支える新たなモビリティ像を創出する

これを達成するには、自動車業界だけでなく新たな業界も含めた産学官の幅広い専門性を持つ技術者が連携し、学際的な開発課題に取り組む必要があります。また、xEVが当たり前の社会を実現するためには、政策的な戦略トレンドの現実を理解することも重要です。

「xEVテスティング・イニシアティブ」は一昨年オンラインで発足し、昨年は幅広い専門性を持つ技術者が集う対面を基本としたハイブリッド形式に移行しました。持続可能なモビリティ社会に求められる長期的なxEVを創出するための議論の場と新たな人脈形成の場を提供しています。そして高い視点から核心に迫る議論の輪を拡げるために、本年は対面参加者にとってさらに利便性の高い会場を用意しました。
皆さまのご参加を心よりお待ちしております。